「身体が固まって動けない日でも、何かできることはある?」〜レッスンレポート

lesson-notes Jun 03, 2026

「身体が固まって動けない日でも、何かできることはある?」――踊る整体®︎の視点から

踊る整体®︎レッスンにおける代表・中川咲璃の指導内容を記事にまとめました。今回のテーマは「コンディションが整わない日に、踊る整体®︎をどう使うか」。体の固まりやすさや首・肩まわりの不調を抱えながらも体に働きかけ続けるためのアプローチが、このレッスンで丁寧に展開されました。

※踊る整体®︎メソッドは医療の診断・治療に代わるものではありません。体の不調が続く場合は医療機関にご相談ください。

 


 

「今日は動けない」と思ったとき、まず知っておきたいこと

体を固める必要は、実はないかもしれません。

首や肩まわりに不調があるとき、私たちは無意識に「その部位を動かさないよう全身を固める」という防衛反応をとりがちです。ところが、大切なのは「動くか動かないか」より「どんな種類の動きかを見極めること」です。

医学的には、良性発作性頭位めまい症(BPPV)のように、頭の位置が大きく変わる動作でめまいが起きやすいことが知られています。一方で、頭の位置をほとんど変えない繊細な動きは、体を固めてしまうよりも血流やリンパの流れを保つうえで助けになることがあります。踊る整体®︎では、その日の体の状態に合わせて動きの種類と大きさを選ぶことを大切にしています。

 


 

首は「大きく動かす」より「小さく丁寧に動かす」が基本

首の骨と骨の間はごくわずかなスペースしかありません。それでも、指先で感じ取れる程度の微細な動きで、筋肉には十分な収縮が起きています。

背中や太ももなどの大きな筋肉は、しっかり動かさないと「動いた感覚」が得られません。一方、首の筋肉は非常に繊細です。「見ていて動きが分かるか分からないか」というほどの小さな動きでも、中では十分に働いています。

このレッスンで取り上げられたアプローチの一つは、顎の上下・左右の傾け・小さな円回しを通じて頸椎まわりに働きかけるというものです。「首を伸ばそう・ほぐそう」と力を使うのではなく、重さを乗せずにただ動かしていく感覚が重要とされました。

 


 

腹斜筋と腕の連動――上半身が「塊」から「流れ」に変わる瞬間

腕の重さをうまく体幹に乗せると、腹直筋の「頑張り」から腹斜筋の「流れ」へとシフトが起きます。

八の字(フィギュアエイト)など上半身を使うオリエンタルダンスの動きでは、腕をコントロールしようとするあまり、体の前面(腹直筋)で支えすぎてしまうことがあります。そのとき動きは「前後に揺れる」だけになり、ウエストのツイスト感が生まれません。

このレッスンで確認されたのは、肘先をブラブラと脱力させ、降りてくる腕の重さを斜め方向の流れに乗せていくというアプローチです。これにより腹斜筋へ動きが移行し、体の中で斜めのシワが生まれるような感覚が出てきます。この斜めのラインは、上半身と下半身のエネルギーを縦方向だけでなく全身に波及させてくれる大切なルートです。

 


 

骨盤・腸腰筋の「ロック」を解除する順番

腸腰筋が固まっているときは、無理に骨盤を動かそうとするよりも、まず足のスウィングで「バネを思い出す」ことが先決です。

骨盤を柔らかく回したいのに動きが固まってしまう――その原因の一つは、腸腰筋が「この位置をキープしなければ」とロックしていることにあります。このレッスンで示されたアプローチは、足を前後に振り子のように振るオープンクローズの動きでロックが解かれやすくなってから、骨盤の動きへとつなげていくというものです。

また、足裏全体で床を均等に踏み、つま先立ちをゆっくり行う練習も、足首から腸腰筋全体の連動に働きかけるうえで取り上げられました。急がず、「足の中で落ち着くのを受け取るまで」時間をかけることが、結果的に変化につながります。

 


 

背中の固さには「毎日1分」から始める

肩甲骨まわりの固さは、激しいストレッチより「ただ乗っているだけ」という感覚が変化のきっかけになります。

長年のデスクワークや姿勢の習慣で肩甲骨の間が固くなっている場合、無理に動かそうとすると他の部位に負担が移るだけです。このレッスンで紹介されたアプローチの一つは、ストレッチポールの上に仰向けで1分間乗るだけというシンプルなものでした。

「仕事から帰ったらボーッと乗る」という感覚でいい。「乗っている間に体の重さが背中に伝わっていく」という受動的な状態から肩甲骨まわりの動きが変わり始めるという発想は、踊る整体®︎らしい、力を使わないアプローチです。

 


 

FAQ

Q. 体が固まっているときは運動を休んだほうがいいですか?

A. 「何も動かさない」よりも、「その日の体に合ったサイズと種類の動きを選ぶ」ことが大切です。踊る整体®︎では、体のコンディションに応じて動きの大きさや部位を調整するため、完全に休まなくても体に働きかけることができます。ただし体の不調が続く場合は、まず医療機関への相談を優先してください。

Q. 首や肩が固いと、オリエンタルダンスの練習は難しいですか?

A. 難しくはありません。首や肩が固い方ほど、大きく動かそうとせず「微細な動きで丁寧に」というアプローチが合っています。踊る整体®︎のモジュールは動きの大きさを調整できる設計になっており、コンディションを問わず取り組めます。

Q. 腹斜筋を意識しようとしても、どこなのかよく分かりません。

A. まず腕をぶら下げて自然に振り、その重さが体の斜めのラインに乗っていく感覚を探してみてください。「コンパスで線を描く」のではなく「粘土を柔らかく動かす」ような感覚が出てきたとき、腹斜筋が働き始めているサインです。解剖学の名称を覚えるより、テクスチャーの感覚から入るのが踊る整体®︎のアプローチです。

Q. ストレッチポールは必ず必要ですか?

A. 必須ではありません。ただ、肩甲骨まわりの固さが長年続いている場合、受動的に「ただ乗っているだけ」という状態を作ることが変化のきっかけになることがあります。まずは手元にある道具で試してみてください。

Q. 踊る整体®︎は、体に負荷をかけないエクササイズなのですか?

A. 「負荷をかけない」というより、「体が本来持っているバネと重力を使う」という表現が近いです。重心の揺らぎや動きの連動を通じて体幹・内転筋・腸腰筋などに働きかけるため、筋力トレーニングのように力で追い込むアプローチとは異なります。


 

Tilta Oriental Danceのオンラインレッスンについて

踊る整体®︎メソッドは、Tilta Oriental Danceによるオンライン録画配信&ライブレッスン(月額サブスクリプション)でご受講いただけます。毎週決まった時間に予定を合わせなくていいため、仕事のスケジュールが不規則な方にも続けやすい形式です。「今日の体に合わせて選ぶ」という踊る整体®︎の考え方を、ご自身のペースで実践してみてください。

https://www.tilta.jp/odoruseitai-method

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